今日のお題
①フィンケ発言の脈絡【公式サイト】
ジェフ戦後のフィンケ監督の発言が、昨日アップされていた。その発言の中で、フィンケ監督の目指すレッズのサッカーに関する具体的な指向性が述べられていたので、抜粋しながら検討してみた。
その1、記者からの2番目の質問で、前半の攻撃でマリノス戦敗戦での精神的なショックを払拭できなかったため、プレーの選択を誤り、選手の足が動かないために個人技で打開するような、去年の浦和レッズの攻撃に何故戻ってしまったのかという質問にフィンケ監督は、
①メンタルな要因についての説明
長い間チームでの結果が出なかった(勝てなかった)
→メンタル的な『強さ』の喪失
→長年プレーしていないスタイルが実践できなくなる。
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「しかも今年からやろうとしていることは、今までやっていなかった新しいこと、新しいプレースタイルであるわけです」とフィンケ監督は述べている。
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選手が努力し結果を出しており、しっかりと前進している評価している。
②戦術的な説明
その2、フィンケ監督がレッズの目指すサッカーとその目標について述べている。
まず、『コンビネーションサッカー』については、「ピッチに立った選手たちがお互い助け合いながら、共同作業をしながらサッカーをする」事だとフィンケ監督はいう。但し、国際的なレベルでプレーした場合に当て嵌まるという。
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世界の全てのチーム、選手に多くの運動量と激しいプレーが要求される。
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さらに、狭い空間、強いプレッシャーの下でプレーをしなければならない。
「これが、現在の国際的なレベルでのサッカーです」とフィンケ監督は説明している。
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今から10~15年前は、『個』の技能が優れた選手がチームを主導していた。
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現在の国際レベルのサッカーをフィンケ監督は、
「現在の国際レベルのサッカー界では全ての選手のそれぞれの個性を伸ばしますし、優れた『個』を持った選手は必要ですが、ピッチの上では優れた共同作業を実践しなければなりません。これが時代の流れであり、以前との決定的な違いです」と表現している。
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個の優れたドイツの中盤の選手の事例
ロター・マテウ、ギュンター・ネッツァー、ヴォルフガング・オベラートなど優れた選手が試合の勝敗を決めていた。
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さらに、前線に一人のFWがいることで「縦の軸」ができてピッチに『君臨する』選手たちがチームと試合を主導していたと評した。
こうした『君臨する』選手以外の他の選手は運動量が多かった。
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現在は、「チーム全体がボールオリエンティッドに機能して動かなくてはいけなくなりました」とフィンケ監督は述べている。
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レッズのサッカーが「コンビネーションサッカー」と評されるが、
「私たちが意図的に美しいサッカーをやろうとしているわけではありません」と「コンビネーションサッカー」の安易な定義づけを否定している。
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「国際的なプロサッカーのレベルで『常識』となっているサッカーをここで導入しようということなのです」とを述べ、その目標は「私たちが国際レベルでプレーされているプレースタイルを導入し実践していくこと」だと述べ、フィンケ監督は「レッズの目指すサッカーの指向性と目標」を明確にしている。
一言
今までのフィンケ監督のコメントと異なるので、レッズのサッカー・スタイルに関する部分だけ、論文を分析するように解題してみた。
要するに、今後のレッズの目指すサッカーは、個のレベル×人数で倍数以上の力で、さらにチームとして機能しなければならないし、それが世界レベルでなければならないと言うことだと思う。ただし、これ以上の戦術理論については述べていない。問題は、個人選手というチームの構成要素からどのようにチームという組織構造を構築するのか、その骨組みと理論的枠組みがどのようなものなのか?が、さらなるフィンケ監督への疑問であろうか。
現在のレッズのサッカーとフィンケ監督の目指す新生レッズのサッカーの目標を比較すると、現在のチームはまだ個としての選手の力量が発展途上であり、選手同士の有機的な連動によるチームとしての組織的な機能にまでは到達していないと思われる。そう考えると、今年は現存戦力で可能な限り現在のコンビネーションサッカーの取り組みを敷衍し、実践して行くことでチーム戦力の基盤を構築している段階なのだろう。
本当に、「浦和は一年にして成らず」と言うことなのだろう。
フィンケ監督は、聞けばこのように具体的な内容を話すのだろうけど、TPOを良く考えているのだろう。今回の発言は、今後のレッズを考える上で深長な言説である。すでに、来季の選手構想があるのだろう。どうなるのかな?
②試合結果
サテライト
遅くなったけど、昨日午後2時から埼玉スタ第2グラウンドでサテライトの浦和レッズとモンテディオ山形の試合があり3-0(前半1-0)でレッズが勝利。入場者数は1,561人。得点者は34分にファイサル、49分林、81分平川だそうで。ファイサルは初得点だよな。おめでとう。
レッズのメンバーは、トップの控えと途中交代選手中心で、ユースの岡田昌巳と岡本拓也が途中出場している。
GK 加藤→59分大谷
DF 宇賀神、近藤、山田暢久→HT橋本、平川
MF 堀之内→分岡田昌巳(ユース)、濱田、林、山田直輝→52分永田
FW ファイサル→70分岡本拓也(ユース)、高原
上手く、トップと若手、ユースを組み合わせていると思う。
レッズJrユースレディース
第13回関東女子ユース(U-18)サッカー選手権大会および 第13回全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会関東予選 準々決勝
ひたちなか市総合運動公園広場Bで開催され、浦和レッズジュニアユースレディースはジェフ千葉レディースU-18を相手に9-0(前半5-0)と快勝した。
得点は、橋本舞3、岸川奈津希3、栗島朱里、加藤千佳、上野紗稀です。橋本選手と岸川選手は、前回の都立飛鳥高校戦でも得点おり好調の模様。
次の試合は準決勝で今週10日(土)に文京学院大女子高校を相手に、ひたちなか市総合運動公園広場Aに於いて13:00キックオフの予定。頑張ってね!
U-17日本代表メンバーに岡本拓也が!
10月24日(土)から行なわれる『FIFA U-17ワールドカップ ナイジェリア2009』のU-17日本代表メンバーに、レッズユースから岡本拓也が選出された。トップ・チームで活躍しているけど、今度は、世界の舞台で腕試し。
試合日程は、10月24日(土)が何とブラジル戦、27日(火)はスイス戦、30日(金)はメキシコと手強そう。初日からブラジルと対戦。是非先発で出場して頑張れ!
最後に
フィンケ監督への最後の質問で話題になった高原の交代直後の攻撃のゴールキーパーとの1対1でシュート・シーン。あのシーンや今季の高原のプレーでは明らかに以前と質が異なってきていると思うのだが。もちろん、ポジションが右サイドでのプレーである点は、以前とは異なるが、例えば、①ボールを持って前へ仕掛けることが少なくなった、②敵DFを背負ってパスを受けてからの反転シュートの動作が遅くなった。この2点が指摘できると思う。絶頂期の磐田時代の高原はゴールを背にしてボールを受けてからターン、シュートまでの動作が本当に素早かった。確か、瞬発力を強化するために腹直筋とかを鍛えていたと思う。あのシーンは、精神的な問題だったのか、身体能力的な問題だったのか、果たして?高原は我慢して、途中からでも頑張っているのだけれど。またスカッとするようなゴールを是非量産して欲しい。
今日のお薦め
Lynch Mob 「Sweet sister mercy」『Lynch Mob』
また、ジョージとオニー・ローガンで組んだらしい…がジョージのプレーがあのDokkenのBack for the attackの頃に戻らなければ意味がない。果たしてどうなるのか?ミックはこっちには来ないよなぁー?
Def Leoppard「Have ever needed someone so bad」『Adrenalize』
スティーヴ・クラークが死去の後の作品だけど、スティーヴが関わっていたような雰囲気のバラード。しっとりとした心地よい曲調である。
Bill Evans Trio「Polka dots and moonbeams」『Moonbeams』

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