今日のお題
二律背反、成績と選手育成【公式サイト】
フィンケ監督のアルビレックス新潟戦前日のフル・コメントを読んだ。天皇杯2回戦の敗戦を総括しているし、すでに気持ちを切り替えている。それでもメディアは執拗に過去の敗戦やチームの低迷に固執した質問を仕掛けている。仕方ない、メディアはそれが仕事なのだ。
また、橋本社長も立場上異例の選手への激励、ACL出場権奪還をチーム目標として掲げざるを得なかった。見える形で目標や成果を掲げることも組織の成功を図る一つのバロメーターだ。これはレッズが法人であり、橋本社長は経営者である以上物質的な成果が求められるのだ。これに伴い、更なるフィンケ監督のコンビネーション・サッカーの戦術の浸透と個々の選手たちの自発的な、能動的な戦術理解が求められる。理想と現実の背反が、現実の失敗を招いているのだから。
他方、フィンケ監督がコメントにおいて若手の起用について、「大切なのは、今後のチームのことを考えて、私たちが今、チームを作りあげているということです。それは運動量が豊富な選手、ピッチ上での回復力が優れた選手、そしてチームのために走ることをしっかりと投資していくことができるような選手、これらの選手をミックスしてはじめて、しっかりとしたチームを作ることが出来ると思っています。それが今、私たちが目指していることです。運動量の豊富な選手というのは、やはり若い選手から生まれてくるものではないかと考えています」と述べている。これに伴う、若手のミスもあるし、リスクもあると述べている。
現状での若手選手の育成は、今季原口や山田直がトップ・チームで活躍し、他の若手の出場機会も増えている。この点は一定の成果として評価できると思う。しかし、フィンケ監督が就任してまだ10ヶ月目であり、十分な選手育成の成果を求めるのは酷である。この点は、上記のチーム成績のように簡単に結果や成果が導き出せるものではない。選手への教育的観点が含まれており、精神的な尺度による視点が必要である。精神的にも未熟な若手を育てるのだから十分な教育的配慮が必要である。
「今日蒔いた種に、明日実がなるだろうか?」
そう考えると、レッズはお互い矛盾する成績と選手育成という問題が、極限にまで達した状態であると言える。しかし、こうした結果を引き起こした原因はチームにあるので、ある意味他人の責任ではなく、チーム自体でまいた種であり「カルマ」だと思う。レッズは物質的な成功と精神的な成功をどのように融合させ自己を確立するのかという難題に挑んでいるのだ。フィンケ監督が指摘したように、他のチームみたいに、親会社から金銭的援助を受けて有能な選手を補強すれば即効的成果は期待できる。ただし、それは一過性であり、長期的な意味では効果が持続しない。レッズはこうした戦術を過去数年間展開して数々の成果を獲得してきたのだ。今季からレッズは、こうした路線改革に着手し今に至っているが、様々な困苦が待ち構えており、まるで修行僧の荒行の最中のようだ。
レッズを取り巻く声は、ある種の「有名税」である。レッズへの声は、「叱咤激励」の声以上に、メディアによる「ネタミ、ソネミ、ヒガミ」というネガティヴな気持ちでレッズの成功を阻止し、風説を流布し、失敗を助長しようとしているのだ。こうした、現実を踏まえていちいち「スポーツ報知」のガセネタに動じずに軽く往なし相手にせずに、チームからの直接のメッセージを一番に信じ見守るべきだと思う。
まあ、動じずに今日の勝利を信じよう!
「浦和は一日にして成らず」
よろしければ、お一つおねがいします。

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